中学受験と不登校
中学受験をさせたいと考える方もいるでしょう。できるだけ、子供が苦労せずにスムーズな人生を歩ませたい、また、いろいろな可能性につながるように、早いうちから勉強をさせて、中学受験を突破して欲しいと願い、その思いを子供に対して教育に注いでいるという方もいるかもしれません。
しかし、その中学受験などが原因で、子供が不登校になるということがないともいいきれません。親としては、子供のためにといろいろと勉強をするように対策をしても、子供が勉強を望むというのは、ちょっと考えにくい年頃でもあります。自分が小さい時のことを考えれば、好奇心旺盛な時期には、勉強よりも友達と遊んだり、外でいろいろなことを体験したいなど、遊ぶことを優先することのほうが多いでしょう。学校でも、勉強に対してそれなりに興味を持てばある程度勉強しているかもしれませんが、体育の授業など体を動かしたり、休憩時間に友達と遊んだりしてるほうが楽しいという記憶もあるでしょう。
自分が子供の時に楽しいと思うことは、自分の子供にとっても同じ時期ならば、やはり似たような感覚を持つと想像することが大切です。本人がそれなりに勉強に興味を示し、積極的に勉強しているならば、別ですが、遊びたいのに、自由に遊べず、親から勉強することを強制されれば、だんだんと嫌気がさして、勉強自体を嫌うようになるかもしれません。また、親はそのようなつもりはなくても、親からの期待などが重荷になることもあります。
また、それ以外にも、受験のために勉強に時間をとられてしまうと、学校にいる友人達と遊べない状態が続き、疎遠になってしまうこともあります。うまく、学校内にいるときに、子供が友人達とコミュニケーションをとれればいいですが、うまくいかないと、関係がこじれてしまったり、最悪の場合には、いじめの原因になることもあります。周囲から孤立してしまうと、学校に行くこと自体がおもしろくない、苦痛、不安、緊張といった感情に染まっていってしまい、学校に登校するということ自体が苦痛になることもあります。そのような状況になると、不登校という状況になることもあるため、中学受験を子供にさせたいと考えるならば、過度なプレッシャーにならないように、そして周囲とのコミュニケーションなどが出来る程度には、子供の自由な時間などを考慮してみることも大切です。また、受験に成功、失敗してもよく頑張ったと子供を褒めることも重要なことです。