不登校生徒に対して、あるべき学校側の対応・対策とは
入学してくる生徒を卒業までサポートし、その後大きく羽ばたいてもらうことが、学校や先生においての最大のやりがいや達成感と言えます。しかし、毎年多くの生徒を教育していれば、問題を起こす生徒や落ちこぼれる生徒を目にすることもあるでしょう。それが酷くなると学校に登校しなくなる、いわゆる不登校生徒になってしまい、こうなると学校だけでなく、その生徒の家庭も巻き込んで対応することが必要となります。では、不登校生徒に対する学校側の対応・対策について、どのような点に着目すべきなのでしょうか。
まず始めに、絶対にやってはいけないことを知っておくことが重要です。たとえば、学校に登校するのを強要することや、強要とまではいかなくても本人を追い詰めて焦らせること、必要以上に大人数で本人の元に訪れ、不要なプレッシャーをかけることなどが挙げられます。不登校生徒を再び学校に登校させるというのは、大人が社会に復帰することと類似しています。したがって、決して強要やプレッシャーなどではなく、本人自らが復帰しようとするのを支援することが重要となります。この点を踏まえて、具体的にどのようなことを行っていけば良いのかを見ていきましょう。
まずは、信頼関係を築くことです。不登校になった理由には様々なことが考えられますが、多くに共通していることは、内気な性格やコミュニケーションに対する不安です。そのため、説得をしようと行きなり本題に入っても、心を開いていないので効果がありません。時間をかけてでも少しずつ信頼関係を築くことは、より深い話を聞くための最低限の条件と言えます。次に、一方的に話をするのではなく、出来るだけ生徒本人の話をたくさん聞くことに徹することです。孤独で誰にも相談できない状態に陥っているため、信頼できる話し相手が出来ると意外とスムーズに話してくれる可能性が高いです。不登校に陥る理由を聞くことができるまで、粘り強く話を聞くようにしましょう。
不登校の理由が判明しても、すぐに復帰させようとしてはいけません。あくまで本人自らに復帰を決断させることが大切だからです。仮にすぐ復帰させたとしても、再び不登校に陥る可能性が高いでしょう。コツとしては、将来の夢ややってみたいことなど、今からでも頑張れば明るい未来を開けるということを伝えることです。希望や夢を持つことにより心から明るくさせ、気持ちを楽にしてあげることが大切です。その後は一日中ではなく午前中だけ学校に登校させるなどして、環境に慣れさせていくと効果的です。