中学受験と不登校

中学受験と同時に不登校になるケースが多くあります。
その原因としては色々な問題はありますが、例えば中学受験をするには小学校4年生から5年生、もっと早くなると小学校3年生から2年生と低学年から準備を進めなければなりません。本来ならこの時期に仲の良い友人達と元気に遊んでいる頃ですが、自分だけ日々勉強に追われて目標や目的意識を明確にしておかないと、ただ親に勉強を押し付けられている等の感情だけが先走りします。それとは逆に純粋な子供は親の期待に応えたい、親を喜ばせたいの一心だけで受験に取り組む子供もいます。どんなに優秀な子供でも自己肯定感、自己効力感などの自信はなく無我夢中で勉強に取り組んでいるのでいつかストレスが爆発してしまいます。本来なら好奇心旺盛な小学校時代に勉強ばかりしていると、知的好奇心もなくなり勉強自体が義務となってしまい、一生勉強ばかりしなくてはならない、常に順位がつけられる等と単純な考えに染まってしまう可能性があり途中で投げ出す可能性もあります。
更に子供は人生の経験値が少ないため、ストレスがかかると大人の様に何かで発散する方法が見当たらず、鬱状態にもなり兼ねません。大人の場合は趣味で気分転換をしたり、酒を飲んだり、愚痴を言ったりとそれなりのストレス解消法はありますが、子供はそれが出来ないので仮に中学受験に合格し学校へ行く頃には、燃え尽き症候群の様になる可能性もあります。つまりそれらの原因が不登校の大きな理由となります。また中学受験を合格し晴れて入学し、その後の学校生活でも更に周囲のライバルとの競争や比較が待っています。努力して難関中学に入学し仮にテストの成績が下位の場合、今までの努力が絶望感に変わり学校そのものが嫌になり不登校になるケースがあります。また思春期の時期でもあり周囲の異性も気になる時期に勉強に集中出来ずに成績が下がり不登校に至る場合もあります。
これまで努力して中学受験に合格しても不登校になるのでは本末転倒です。勉強をする事で良い中学校、高校、大学と高学歴を身に着けるのも良いですが、まずは子供の自己肯定感や子供の自信を育てる事が大切になります。小学校生活でしか出来ない事も多くあります。例えばこの時期に大いに体を動かして、発想力や考え方の個性を伸ばす事も将来大人に向けた大事なステップになります。まずは子供と親御さんが一緒になり、常に子供の意見に耳を傾けてコミュニケーションを多くとり、ストレスが溜まらない環境を作る事が大事になります。

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