不登校の小学・中学・高校別の統計 平成26年
平成26年度の不登校の生徒数の割合の統計としては、小学生で0.39パーセント、中学生で2.76パーセント、高校生で1.59パーセントとなっています。小学生は前の年と比べると7パーセント増加、中学生は1.7パーセント増加、高校生は4.5パーセント減少となっています。割合としては小学・中学・高校の中では、中学が最多であることがわかります。高校で減少がみられるのは、中学で学校に行っていなかった生徒が進学しないケースが多いことが大きく影響していると思われます。
学年別にみてみると、小学生の場合には、1年生で1,225人、2年生で2,047人、3年生で3,002人、4年生で4,427人、5年生で6,649人、6年生で8,514人となっています。中学生の場合には、1年生で23,959人、2年生で34,832人、3年生で38,242人となっています。最後に高校生の場合には、1年生で14,311人、2年生で11,484人、3年生で7,828人となっています。このことからわかるように、小学、中学では学年が進むにつれて不登校の生徒数は増加傾向にあり、中学3年生で、その数は最多となります。高校になると、一気に減少傾向にありますが、これは高校で不登校になった場合には退学や留年するケースが多く、このような減少傾向になることがわかります。
小学校から中学校で、学年があがるごとに不登校となる生徒が増加しているのは、年齢があがるにつれて人間関係について悩んだり、進路に対する不安があらわれはじめることが、大きな原因となっています。小学・中学・高校の不登校のきっかけは、主に、学校生活、家庭生活、本人の問題の3つに分けられます。小学生の場合には、本人の問題が半数以上の割合を占めています。この多くは不安や無気力、病気による欠席が多くを占めています。家庭生活の場合には、親子の問題が大きいと言えるでしょう。学校生活では友人関係をめぐる問題が最も多く、次いで学業の不振や、入学や転入、進級などの際の不適応といった原因が続いています。
中学生になると、学校に関わる問題が増えてきます。友人関係や学業の不振ももちろんありますが、小学校時代にはなかった部活動の問題も現れるようになります。また本人の問題でも、小学校時代にはなかった非行問題も増えてきます。
高校生になると、家庭が原因である場合はほぼなくなり、本人の問題が増加傾向にあります。中学時代よりも非行の割合が急増する時期でもあります。
小学・中学・高校、どの世代でも、本人が抱える問題や人間関係が大きく栄養していることがわかります。