不登校の小学・中学・高校別の実態

不登校の定義は、年間30日以上の欠席をしたものとされています。ただし病気や経済的な原因は除きます。小学・中学・高校の統計を見るとその特徴が明らかとなってきます。
小学校の不登校者が全校生徒に占める割合は2012年に0.31%でしたが、2013年に0.36%、2015年では0.42%となっており、増加傾向にあります。学年が進むにつれ数が増えていく特徴があります。
中学生の不登校者の全校生徒に占める割合は、2012年に2.56%、2013年に2.69%、2015年に2.83%とこちらも増加しています、特に中学校1年生になった直後に学校に行けなくなる生徒が多い事が特徴で「中1ギャップ」と言われています。環境が急に変わることと、思春期に入ることなどの要因が関係していると考えられています。

高校の場合は義務教育で無いこともあり統計が取りにくい特徴があります。高校の場合、学校に行けないまま3年間を過ごすとは限らないところに難しさがあります。2012年では1.72%、2013年では1.67%、2015年では1.49%となっています。ある県のデータによると、中退率は2012年で1.58%、2013年で1.42%であったことが分かっています。

不登校の原因は大きく3つに分けられます。自分自身に原因がある場合、家庭に原因がある場合、学校環境に原因がある場合です。自分自身に原因がある場合としては、発達障害や神経症を持っているケースが考えられます。こだわりが強すぎて集団に馴染めなかったり、周囲の空気を読むことが出来ずに浮いてしまうことで居心地が悪くなってしまうこともあります。

家庭に原因がある場合では、親同士の関係が悪く家庭内がギクシャクしていたり、不倫や暴力などがあって子供の神経が休まらないようなケースも見られます。不登校やいじめによる自殺が起きると学校環境に問題がなかったかに注目が集まりますが、実際には家庭環境も大きな原因になっていることも良くあります。
学校環境では、いじめに並んで、友達同士のトラブルによるものも目立ちます。学校環境の改善については国ぐるみの積極的な取り組みが進められています。
家族以外との親密な人間関係が6か月以上ない場合を「ひきこもり」と定義しています。厚生労働省ではひきこもり対策推進事業に取り組んできており、地域にひきこもり地域支援センターを設置し、ひきこもりサポーターの育成に力を注いでいます。

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